この塗り薬どれくらい塗ったらいいんですか?
どれくらい?といっても塗る量、期間、回数等あります。主に1回に塗る量のことをお尋ねになる方が多いのですが、まずは軟膏類であれば手のひらでのばして少々テカる程度が適量と言われています。また最近では”finger tip unit”と言って人差し指先端(第一関節より先端)に取り出した軟膏、クリームの量が大人の手のひら二枚分程度の面積に塗るのが標準と言われています。塗る回数は皮膚症状の程度に合わせて特に初診時には指示されると思いますからその指示に従って下さい。特に指示なければ2回/日(朝と夜、風呂上がり)が基本です。塗る期間も症状の程度、経過によってかなり変わってきますから初診時にはっきりとした見解が提示されなくとも再診時に適宜おおよその外用期間の説明があると思います。特に説明なく疑問に思われたら遠慮なく訊いてみて下さい。一見見た目はきれいになった水虫も指示通りかなりの期間塗り続けないとしばしば再発します。塗り薬は飲み薬に比べるとどうしても基準が曖昧になりがちですが適切な量と回数、期間を守って頂くのは大切です。
子どもの足に魚の目が出来て増えるんですが?
開業すると勤務医と違うなあと感じる点がいくつもあります。その一つに手足を問わずいわゆる”イボ”の患者さんの多いことです。特に子どもさんのそれはかなり頻度的に多い印象です。足(足底)に”イボ”ができることは一般にあまり知られていないので上記のような訴えで受診される子どもさんがしばしばです。見た目は確かに硬く小さい魚の目様ですので間違われるのももっともですがほとんどの場合れっきとしたウイルス性の”疣贅(イボ)”なんです。基本的には液体窒素で冷凍凝固しますがかなり回数が必要なケースが多いです。気長に治療しましょう。
ニキビがなかなか治りません?
ニキビはクリニックでは日常的にしばしばお目にかかる皮膚のトラブルのひとつです。どの皮膚病でもそうですが程度は様々です。もちろん軽症の方は病院には来ないだろうしお盛んにCMしているあれやこれやを適当に試してみると思います。昔?は青春のシンボルとも言われて病気の範疇にも入らなかった(れっきとした皮膚病ですが)時代もありましたが今やそうは言っておられないようです。まず言っておきたいことは魔法のように1、2週間でニキビを消し去る治療はない、ということです。そして程度にもよりますがきっちりと医学的根拠のある治療を皮膚科専門医で受けることです。大々的に宣伝している某○○○○○○○がまったく効かずかえって悪くなっている人がカゲにどれだけいることでしょうか。宣伝ではそこは決して言いません。根気よく適切な治療を続けること、体調を整えること、ストレスをため込まないこと、合わない化粧をしないこと、バランスの良い食生活を心がけること 等々本気で治そうと思うなら実行することです。それでも波はあります。しかしこれらを指示通りにやっていけば少なくともかなり満足の出来る状態に持って行けるものです。さああきらめずに治療始めましょう。