“シミ”外用治療のご案内(治療概要)
当クリニックでは“シミ”の外用治療を行っておりますのでご案内させて頂きます。
いわゆる“シミ”の塗り薬による治療で保険診療外自費の治療となります。皮膚科クリニックのみで使用可能な美白化成分及び濃度の製剤による治療です。以下に現時点でのおおよその治療概要を提示しましたのでご希望の方は当クリニックでお尋ね下さい。なお同治療は皮膚科専門医の厳格な指示、監督下に施行するものであり定期的な経過観察、受診が必要です。また効果のない“シミ”やその効果に個人差があることをご承知おき下さい。
#おおよその治療期間2、3ヶ月の費用は約10000〜15000円程度です。(製剤追加購入、受診回数等にて異なります)
#初回(初診):
“シミ”の診断と治療法の説明
クリニック専用美白化製剤2種 基本セット ¥6000円
ビタミンC誘導体ローション、サンスクリーン等 希望にて追加販売
#2回目以降(再診):
指示通りの受診が必要です。(月1、2回)
保険診療中か保険外診療のみかで自己負担が多少異なります。
製剤追加購入時に薬代を頂きます。
※“シミ”の種類、程度、個人差によって治療期間や効果が異なりますがおおむね2、3ヶ月を要します。
”シミ”治療外用剤の使用法
# 基本的に1日2回(朝、晩)、指示に従って丁寧に使用して下さい。(皮膚のタイプ等により最初の1〜2週間は1日1回や隔日外用から始める場合もあります!)
① メークを落として、洗顔します。化粧水,乳液、クリーム等を顔全体の肌になじませて下さい。
② レチノイン酸クリームを塗ります。“シミ”ところのみベビー綿棒で丁寧にごく薄く付けて下さい。はみ出したところは綿棒で拭き取って下さい。その後少し乾かして下さい。
③ ハイドロキノンクリームを患部と周辺に塗ります。必ずレチノイン酸クリームを塗っていない部分から塗り始めて下さい。レチノイン酸クリームを塗った部分から塗ると周囲に広がります。
④ 朝は必ず日焼け止めを使って下さい。メークはファンデーションをして結構です。化粧水,乳液、クリーム等を使用する場合はできるだけ治療部位にかからないようにして下さい。
⑤ レチノイン酸クリーム外用2〜3日で皮膚の炎症症状(カサカサ、赤み、かゆみ、刺激感等)や皮膚の乾燥症状が出てくることが多いですが心配いりません。気になる時は保湿剤等追加して指示しますので自己判断で他の外用剤を使用しないで下さい。
⑥
ハイドロキノンクリーム外用でも赤みや刺激感が出ることがあります。気になる時はご相談下さい。
⑦ 治療開始後まずは1〜2週間後に再診して頂きます。その後は基本的には約2〜4週間ごとに通院が必要です。経過に問題なければさらに間隔をあけます。
⑧ 女性の方では念のため治療中は避妊をお願いします。
⑨ 上記外用剤は必ず遮光冷所保存して下さい。(レチノイン酸クリームは冷凍庫、ハイドロキノンクリームは冷暗所)
# 治療期間は約2、3ヶ月です。(効果には個人差があります)この間は必ず指示に従って治療して下さい。何かあればいつでもお尋ね下さい。
レチノイン酸クリームの効果・注意事項
レチノイン酸はビタミンAの誘導体で、難治性のニキビの治療薬として米国で認可された後、シワなどの紫外線による皮膚の老化にも効果が認められ多くの患者さまに皮膚の若返り治療薬としても使用されています。日本では正式に認可されていないのが現状ですが、当院では患者さまの症状に応じて独自のものを処方いたします。現在、日本でも一部の高価格帯の化粧品にシミ、シワに効果があるとしてレチノールという成分が配合されているものがあります。しかしレチノールはレチノイン酸の約100分の1の生理作用しかないため治療効果を認めるまでには至っておりません。
レチノイン酸の皮膚に対する作用
# 角質をはがす。
# 表皮の細胞分裂を促進し、皮膚の再生を促す。
# 皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑える。
# 真皮のコラーゲンの生成を促し、皮膚のたるみや小じわを改善する。
# 表皮内でヒアルロン酸などの分泌を高め、皮膚をみずみずしく保つ。
注意事項
# 使用当初は塗っても全く反応が見られないことも多いのですが、数日後から塗った部分が赤くなり、角質がアカのようにボロボロ剥げて来ることもあります。そして刺激に対してさらに敏感になります。このような反応はアレルギー性の皮膚炎(カブレ)でなく、レチノイン酸が効果を発揮していることの目安です。
# 欧米人では使用当初から毎日外用する場合もありますが、東洋人の場合は反応が強く出る場合もありますので、皮膚のタイプによっては使用当初は2日に1回(隔日)夜のみの外用を2週間続け、その後問題なければ毎日1回夜のみの外用に切り替えていくなどの方法を指示する場合もあります。
# レチノイン酸クリーム使用中は皮膚の角質が剥がれて来ますので、一時的に皮膚の乾燥がひどくなったり、刺激に対して敏感になります。そのためお肌に合う保湿剤や日焼け止めクリーム等を併用して下さい。
# レチノイン酸の治療効果には個人差があります。使用中に刺激が強くなりすぎたり、反対に反応が全く見られない場合はご相談下さい。
# 女性の方では念のため治療中は避妊して下さい。
# レチノイン酸は医師の診断により処方する薬剤のため、自己判断で知人や友人にはお譲りにならないで下さい。
# レチノイン酸は一般の薬剤に比べて分解が非常に早いため、必ず冷凍庫にて保管して下さい。外出時や旅行にはお持ちにならないで下さい。
ハイドロキノンクリームの効果・注意事項
ハイドロキノンはシミの原因であるメラニン色素産生の阻害作用があり、米国では多くの患者さまに皮膚の漂白目的で治療薬として使用されています。当院では患者さまの症状に応じて独自のものを処方したします。
注意事項
# 人によってはカブレたり、赤みや刺激感が出る場合がありますので明らかに強い症状の場合はご相談下さい。
# 肌にキズ、カブレ、湿疹などトラブルがある場合は使用できません。
# ハイドロキノンクリームを使用中は、紫外線により色素沈着がおこりやすくなりますのでお肌に合う日焼け止めクリーム等使用して下さい。
# ハイドロキノンの治療効果には個人差があります。使用中に刺激が強くなりすぎたり、反対に反応が全く見られない場合はご相談下さい。
# ハイドロキノンクリームの塗布は、原則的に洗顔・保湿等お肌のスキンケアを終えて最後にして下さい。
# ハイドロキノンクリームは医師の診断により処方する薬剤のため、自己判断で知人や友人にはお譲りにならないで下さい。
# ハイドロキノンクリームは一般の薬剤に比べて非常に安定性が悪いため必ず冷暗所に保管して下さい。